●words from SAYOKO
●第一章 出会ってすぐに意気投合
●第二章 ロバート・アシュレイのオペラ
●第三章 新しいジャンルを進むということ
●第四章 世代を越えて通じ合う感覚
●第五章 面白いことを求めて広がる出会い
 
第一章 出会ってすぐに意気投合

山口 そもそもどうして映像に興味を持つようになったの?
掛川 学校が日本大学芸術学部で、油絵を専攻して油絵ばかりを描いていたんですが、授業で映画や映像に関する授業でマルチメディア的なものにも触れて興味を持ち、油絵以外の表現で映像に嵌っていった、という感じですね。
山口 作品を見ていると、絵画のようなイメージがしていたんですけれど、まさにそのとおりだったんですね。
掛川 やってきたことを考えると、あまり変わっていないな、と思いますね。油絵というのも塗り重ねていったり、時間軸を含みますから。試行錯誤ができたり、実験することができるのが面白いな、と思います。
山口 生西さんはいかが?
生西 いつ興味を持つようになったのかは憶えていないのですが、きっかけは本当に成り行きで、友だちがCDをリリースことになって、その特典としてビデオ作品を作ることになったんですよ。最初は別の友だちが制作するのを手伝う程度だったのですが、彼が途中で調子が悪くなってしまって、最終的には僕が引き継いで完成させたというのが始まりですね。
山口 それは東京に出てきてからですよね。その前は?
生西 大学で東京に出てきたので、高校生までは広島に居ました。
山口 そのときは何がお好きだったんですか。本を読んだり映画を観たり?
生西 本はありきたりですけど太宰治や寺山修司とか読んでました。田舎で観る事が出来る実験映画というとブニュエルなんかのシュルレアリスムのものか寺山修司くらいだったりするんです。

ですので寺山修司は一通り観てましたね。劇映画も、実験映画として作っている作品も。海辺で男が大きな釘を背負っているシーンや影絵を使ったものなど、たぶん、ああいうものが記憶に残っているような気がする。

山口 それでどういうきっかけでお二人は出会われたんですか?
生西 きっかけは……(笑)
掛川 (笑)
生西 ……共通の友だちに、ミズヒロ・サビーニというアニメーターで音楽もやっている人がいるんですけれど、その人を介して、たまたま飲み屋で知り合って。

ぼくは出会ったときに、すぐに一緒にやりたい、と思いましたけれど。掛川君からロバート・アシュレイのオペラの映像製作に関わったと聞いて、凄い!! と思ったんですよ。口にはしませんでしたけど、あんまり言うとなめられると思って(笑)。

掛川 (笑)。会ったその日に、朝まで飲みましたよね。
山口 最初に作った作品は?
生西 仕事ということでは、Original Loveのライブ映像じゃないですか。
掛川 1999年ですね。
生西 そのときは映像素材の為にスタジオで田島さんが走ってるのをブルーバックで撮ったり(笑)。結構、本格的に作りました。
山口 作品を作るときに、お二人の役割としてはどうなっているんでしょう。最初に生西君がだいたいのコンセプトみたいなものを出す感じ?
生西 そういう事が多いのはたしかですね、掛川君は僕とは別にCMの演出とか映像の仕事をいっぱいやっていますが、僕自身は彼とは違って未だに映像の専門家という感じはしていないんです。
山口 生西君がだいたいの骨組みを作って、それに掛川君がさらに肉付けをしていく。
生西 そうですね。映画に例えていえば僕が原作や脚本といった役割で、彼が監督ですよね。だから僕の想像を超えてアイデアが膨らんでいったり、化学変化していくんです。でも実際には、こう言葉で説明するほどハッキリした分担ではないんですけど。
掛川 場合によりますね。うん、ほんと。
山口 じゃあ、お互いの信頼関係と、言葉では伝えきれないようなこともわかりあう微妙な感覚で、できあがっていくのかな。
生西 伝わりやすいんですよ。わりと。
掛川 わりと(笑)


    
 



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