●words from SAYOKO
●第一章 出会ってすぐに意気投合
●第二章 ロバート・アシュレイのオペラ
●第三章 新しいジャンルを進むということ
●第四章 世代を越えて通じ合う感覚
●第五章 面白いことを求めて広がる出会い
 
第二章 ロバート・アシュレイのオペラ

山口 ロバート・アシュレイのオペラの作品『DUST』の話ですが、掛川君が26歳くらいのときに話がきたんでしょう。すごいですね。
掛川 はい、たまたま運が良かったのか。
山口 それはロバート・アシュレイから突然、オファーが来たの?
掛川 いえ、アートディレクターに現代美術作家のヨシナガ・ヒロユキさんが入っていて、もともとその方のアシスタントを学生時代からしていたりで映像のほうを始めていたので、それで声をかけていただいた、という形ですね。
山口 なるほど。ヨシナガさんとのコラボレーションという形になるんですね。
掛川 そうです。ちょうどその頃にMacintoshのソフトに手頃なのが出てきて、プライベートな機材でようやく長編が作れるようになってきたかな、という頃だったので、ちょっと試してみた、というか。
山口 お話でそのオペラのことは聴いていたんですが、どういう映像なのかを私は知らなくて。たまたま友人が見せてくれた雑誌にそのオペラの写真が掲載されていたんですが、とてもコンテンポラリーなオペラですよね。とてもカッコイイ写真だと思ってみたんですけれど。オペラは前から興味があったんですか?
掛川 きっかけとしては、ロバート・アシュレイが最初かもしれない。フィリップ・グラスとかコンテンポラリーなオペラが始まっている、と情報では知っていたんですが。自分が関わるとは思ってはいませんでしたね。
山口 映像を作るときには、どういう流れだったんでしょう。
掛川 アシュレイの場合、ある意味、音が先行なんです。『DUST』というオペラ音楽の作り方は、彼の特徴でもあるんですが、ほとんどがテキストなんです。辞書ぐらいに分厚い脚本があるんですね。あとはBPMが決まっていて、パフォーミングしながら出来上がっていく、という形なので。厳密に言うと、毎回、少しずつ違うんですが。

リハーサルを見ないとなんとも言えない、というのか。それでNYで出演者やスタッフと1ヵ月ともにしながら、作ることになったんです。

山口 私、コンテンポラリーのオペラの衣装の仕事をヨーロッパでしたことがあるんですが、日本で言われているオペラの世界と現実に欧米で起きているオペラの動きと、ぜんぜん違いますね。
掛川 違いますね。ぼくも現代オペラとか、そこまでは知らなかったんですが、オペラと聞くと中世のクラシックやバロックなイメージがあるんですけれど、まったく違う感じですね。
山口 そういう情報にアクセスするのに日本ではどうしても、積極的に情報を辿っていって探さないと見付からない、というのが実感なんですが。こうしてお仕事をしていらっしゃる方も最近、増えているから、未来に向かう姿勢や世界が身近になるといいなと思います。


    
 



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